過去ログ - 男「幼を困らせたい」
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33: ◆jPpg5.obl6[saga]
2014/12/22(月) 23:22:00.37 ID:gB27/gdJ0
夕飯を食い終わった俺たちはリビングでだらだらとテレビを見ていた。

俺は、ふと隣を見ると妹がうとうとしていた。

男「妹さーん、さっさと風呂入って、寝ちゃえば?」

妹「......んん...........そうだねぇ.......」

今にも溶けそうな声で返事をした妹は、よいしょっと言い、風呂場に向かった。



男(.......あいつ、家事とかで疲れてんのかな、まだ中学生だもんなあ)

俺の両親は、妹の世話は俺に任せっきりだった。おかげで、あいつは両親にろくに世話されたこともなければ、遊んだことも少ない。

あいつは、特に気にしていないとかいっているが多分内心、もっと両親に構って欲しいはずだ。

俺は、どうにかしてやりたい、と何度も思った事はあった、結局俺はどうすることもできなかった。




妹「お兄ちゃん、どうしたの?難しい顔しちゃって」

いつの間にか前にはパジャマ姿の妹がいた。

男「ん?ああ、ちょっと考え事をな」

妹「ふうん」

そう言うと妹は俺の隣に座ってきた。
少し湿っているすらっと長い髪からはいい匂いがした。

男「.........なあ妹、お前は両親がいなくて寂しいか?」

妹「え?別になんとも思ってないよー」

妹は笑いながら言った。

男「.......本当か?もっと甘えたいんじゃないのか」

妹「だから大丈夫だって、もう心配しすぎだよ、お兄ちゃん」

妹の顔は笑っているが声に元気はなかった。

男「........妹、まだお前は子供なんだ。甘えたい時は甘えていいだぞ、遠慮する必要なんてない」


妹「.....だから別に遠慮なんて........してないよ......」

妹の声がどんどん弱くなっていった。
そんな妹を見かねた俺は妹をそっと抱きしめた。

妹「お.......お兄ちゃん?」

男「俺なんかじゃあ、頼りないかもしれないし、親の代わりなんて無理だろうけどさ、俺はお前のお兄ちゃんなんだから、もっと甘えてくれよ」


妹「うぅ............お.......お兄ちゃん......あ......ありがとぉ......」

妹は俺の胸の中で静かに泣いていた。
今まで我慢していたものを吐き出すように、ただただ涙を流した。


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