過去ログ - 女勇者「帰還後王子と結婚できると思っていたら」
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134: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/12/28(日) 15:13:16.17 ID:78zrijn/0
勇者「ちょっ、暗黒騎士――」

王子「ねぇ勇者」

しかしこの状況にも関わらず、王子は落ち着いていた。

王子「僕はどうすればいいかな?」

勇者「は――!?」

王子「明日を迎えれば、君は一生色んなものに縛られて生きていくことになる」

王子「逃げ出すには、今がチャンスでもあるよね」

王子はずっと、王子としての使命に縛られて生きてきた。
それは愛する者に対し不誠実になってしまう程、強い義務感だった。

王子「本当は僕には、君に共に歩んでほしいと言う権利なんてないんだよ」

王子「それでも僕はこの国の王子だから――」

王子「誰もいないこの場でしか、君たちを見逃すことができないんだ」

勇者「王子」

強めに王子の名を呼ぶ。王子と私は正面から向かい合う。

勇者「…もし、また愛する人ができたなら――」

私は、愛する人になれなかったけれど――

勇者「こういう時は「行かせない」って言わないと駄目ですよ」

王子「…そうだね」

王子は苦笑いを浮かべた。
王子は踵を返す。そのまま王子は振り返ることなく、私達の関係は本当に終わったのだ――


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