過去ログ - 女勇者「帰還後王子と結婚できると思っていたら」
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5: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/12/23(火) 13:29:16.10 ID:VrH1tSDD0
3日目の晩、国王が殺された。

その報せは今でも覚えている。
だけどショックを受けている暇は私には無かった。何故なら報せを聞いた時、既に私に疑いが向けられ、私は兵士に取り囲まれていたから。

魔法使い『昨晩国王が殺されていた部屋から、あんたが出てきたっていう証言が複数取れているの。最後に国王と会ったのはあんたしか考えられないんだって』

どうにか兵士達の囲いを突破し、合流した魔法使いはそう言っていた。
しかし身に覚えがない。昨晩は宴の最中急に眠気を催し、私は早めに休んでいた。

魔法使い『今はとにかく逃げるの!皆頭に血が昇っているわ!』

私は魔法使いに手を引かれ、一緒に逃げた。
仲間は私を信じてくれている。それだけで心強かった。

途中誰とも遭遇することなく、私達は森へ逃げ込んだ。そして、崖と出くわした。

勇者『これ以上進むことはできな――』

言いかけた所だった。

勇者『――っ』

体に感じた痛みと同時、強い衝撃が私を押した。
崖下への転落――その最中、私はほんの一瞬だけ、魔法使いを見た。


魔法使い、何で――?


魔法使いは冷たい、哀しそうな目で、転落していく私を見下ろしていた。


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