過去ログ - アニ「再会」
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11:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 00:38:34.18 ID:ZM1Pd5OJ0


「自由を望めば望むほど、自由は遠ざかっていく。どうしてこんな茶番になると思う?」

「それが人の本質だからでは?」

「その通り。お前もその歳でそれを分かっているなら、受け入れろ。全部受け入れるんだ」


そうか。そうやって流すもんなのか。
全部受け入れて、後はそのまま流しちまうのか。

流しちまえば綺麗さっぱり、何も考えなくていいんだろうか? いや…… そんなうまい具合にはいかないね、きっと。


ところで、壁を突っ切って川が流れてる。あの川の水は最後にどこへたどり着くんだろう。

この世の流れる水を全部受け入れて、静かに腐らせていく場所。
こいつらが下半身からひねり出す、ドロドロした体液が私の体の奥に流れ着くみたいに。
そんな場所ってあるんだろうか。


魚だけが知ってるのかね。


案外、ぐるぐる回ってるだけなのかも。

高いとか低いとかいうのは私たちの錯覚で、水はそんなのに全然関係ない理由で流れてるんだとしたら。
もし、私があの川を流れていったら、そうしたら腐るだけ腐って、ふた目と見られないものがまた元の壁の中に流れて来たりするんじゃ?


どっちにしてもそれは私の好みじゃない。
どこかの川底にでも引っ掛かって、物の形が消えてなくなるまで水の中に解ける方がいい。

変わり果てた私の亡骸を見つけて、その日の晩飯が喉を通らなくなる誰かさんが気の毒とかそういうのじゃなくてね。



そんなことを思いめぐらしていると、ジジイが年甲斐も無い激しい腰の振りで責め立ててきて、私はみっともなく昇天した。
自分の喉から絞り出される叫びが、喜びのそれに変わるのが分かって、余計に涙が出てきた。

ああ、これが変態っていうんだ。ご多分に漏れず私もそうだった。


ごめんなさいお父さん。



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