過去ログ - 愛「おめでとうございます!」雪歩「ありがとうございます」
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4:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 18:56:54.74 ID:dH5WaEgvo

 思いっきり飛び上がり、空中で姿勢を真っ直ぐに整えた。愛ちゃん運動神経いいなぁ。
 着地した愛ちゃんはこっちを見……てない。視線が泳いでる。

愛「どどど、どうして雪歩先輩が!? メールは春香さんでしたよ!?」

雪歩「春香ちゃんに教えられて来たんですよ」

 マフラーとコートが少し乱れていたので、それを直してあげながら教える。
 紅くなった頬にそっと触れる。自然と撫でる動きになった。流石に冷たかったから。

雪歩「どこか暖かい場所に行きますか?」

 春香ちゃんが移ったのか、息がかかるほど近づいたかもしれない。

愛「あの、ここでいいです! あっ……雪歩先輩が寒くなければ」

雪歩「今日はいつもより暖かいから大丈夫ですけど……」

 一緒にベンチに座る。暖かいと言っても季節は冬。雪もまだ残っている。少しでも暖かくしてあげたくて、距離を詰めた。
 すると、愛ちゃんは一瞬私の顔を見上げ、腕に抱き着いた。ふわふわのコート越しに細い、それでいて力強い腕の感触が、柔らかな頬の感触が、小さくてもいつも元気いっぱいに動くしなやかな身体の感触が伝わって来る。
 ……こういう時、私はどうしようもない恥ずかしさと喜びを感じる。
 誰かがこんなにも近くにいるということと、そこから伝わる、愛おしい思いがいつもいつも私の心を甘く蕩かす。目が合えば互いに照れていることが分かってしまう。もう慣れたと思ったのに。私は一瞬、目を背けこの時間を止めようとも思ったけど、歯を見せて心底嬉しそうに笑う彼女にそんな考えも消されてしまう。


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