過去ログ - 【モバマス】「橘ありすの十四日間戦争」【橘ありす×市原仁奈】
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2:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 22:44:06.60 ID:YqYwLBdl0
 アイドルになって初めて迎える冬にも、去年と変わらずに雪が降りました。

 マフラーと手袋をしていたって寒さが辛い、冷たい風が吹きすさぶある日の夕方です。

 バスを降りると、夕闇にそびえる巨大な病院が、私を待ち受けていました。

 頭の中のもやもやを振り払おうと、細かな雪が降るなか、傘も差さずに駆け出します。

 玄関をくぐると、院内はしんと静まり返っていて、なんだか寂しげです。

 普通の診療時間は、もう過ぎているみたいでした。

 受付に行って、名前を書いて、面会用のバッジを受け取ります。

 手が震えたのは、寒さのせいで、不安だからではありません。

 エレベーターに乗り、足音を殺して廊下を歩きます。

 やがて、見覚えのある名前のネームプレートを見つけました。

「……失礼します」

 扉を開けてすぐ、ベッドの上で身を起こした桃華の姿が見えました。

 安心のあまり、不覚にも私はその場にへたり込みそうになります。

 実際そうならなかったのは、彼女の隣、丸椅子に座るプロデューサーがいたからでしょう。

 なんでもないみたいな顔をして、ベッドの前まで行きました。

 私にだって、見栄を張りたいって気持ちぐらい、あるんです。


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