過去ログ - 少年「そんな『憎悪』が、あってたまるか」
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41: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:24:02.54 ID:YBOMP4fI0

「う、わ、わあああああああああああああ!」

その直後に僕は大声を出して泣いた。
その言葉。
僕はつらかった。
苛めを受けたことよりも、火傷を負ったことよりも、味方がいなかったことよりも。

常に何かを憎んでいなければならないのがつらかった。

この人がそこまで見抜いて、言葉をかけてくれたのかはわからない。
だけど、その言葉のおかげで僕の願いが一つ叶った。

僕は一瞬でも、何かを憎むことを忘れたかった。

もちろん、これで僕の『憎悪』が消えるわけではない。
これから先も、僕を苦しめるかもしれない。
それでも、今、一瞬でも忘れられた。

ひとしきり泣いた後、僕は警察官にお礼を言って離れた。
その瞬間、少し肌寒さを感じた。

部屋の隅に置かれていたストーブを見ると、灯油が切れかかっているのか火が弱くなっていた。






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