22: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/01(木) 22:28:06.02 ID:43R1FdOh0
CALL.02 嘘の理由
「ピシ、プレシン……? 何て読むんだこれ?」
不可思議な怪人を目撃した翌日、上条は赤いテレフォンカードを手に取ってそこに書かれた文字を眺めていた。
ビリビリ中学生もとい御坂美琴から破棄するよう言われていたテレフォンカード。
しかし今も上条はそれを捨てることができずにいる。
ちなみに美琴が言っていた人体に悪影響を与える磁気については測定済みだ。
結果、その奇妙な模様を除けば特に異常な点はなし。
わざわざ自腹で高い計測機器を買うなど普段なら正気の沙汰とは思えないが、上条の胸に渦巻くこのテレフォンカードを切っ掛けに何かが始まるという妙な予感。
取りあえず手元に置いといても大丈夫なのか確認しておきたかった。
(まあ今度会った時、ビリビリに請求しとけばいっか)
無能力者で奨学金も少ない上条にとっては手痛い出費だったが、そもそも美琴が嘘を吐いたことが原因だ。
そもそもあの怪人も全て美琴が陰で仕組んだものじゃないのか?
美琴の話と赤いテレフォンカードを見つけたタイミングの良さといい、美琴にからかわれていると思った方がしっくり来る。
だがそれならそれで今度は美琴が嘘を吐いた理由がはっきりしない。
上条に無駄な出費をさせようと目論んでいたにしても、あの件だけでそこまで誘導できるとは美琴も思わないだろう。
それに未だ上条の胸に残る圧迫感。
学園都市の第三位を何回も相手にしてきた上条にとっても、あの時の空気は異常なものだった。
赤いテレフォンカードと怪人と美琴の嘘、それらを結びつけるものがあるとしたらやはり……。
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