23: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/01(木) 22:29:42.11 ID:43R1FdOh0
「あれっ、それってもしかして噂のテレフォンカードちゃう?」
上条がテレフォンカードに向けていた視線を上げると、そこにはクラスメイトの一人が立っていた。
青色に染めた髪にピアスをしているという理由から、あだ名はまんま青髪ピアス。
大分変わった男ではあるが、気の置けない上条の大切な友人だ。
青髪ピアスは興味深そうにマジマジと上条の手にあるテレフォンカードを眺めている。
「でもカミやんがあの噂に食いつくとは思ってなかったんやけどな」
「お前もあの話を知ってたのか」
「学園都市で時々見つかる赤いテレフォンカード。 それを使えば超能力とは違う人間を超えた力が手に入る。 ネットなんかでも色々と話が飛び交ってるみたいやけど、僕には眉唾もんにしか思えへんけどなー」
美琴と別れて寮に帰った後、上条も美琴の言っていた都市伝説について調べてみた。
その中身は青髪ピアスの話と全く同じだ。
どうやらスキルアウトを中心に無能力者の間で赤いテレフォンカードが頻繁に取引されているらしい。
しかしその殆どが偽物(そもそも本物が存在するかどうかも分からない)のようで、掲示板の書き込み等も大半が苦情によるものだった。
「まさかカミやんも大金叩いてそのカードを買ったんじゃないやろうな? 駄目やでー、ただでさえカミやんは幸薄くて金欠気味なのに。 どーせ偽物を掴まされたに決まっとる」
「うっせー、余計なお世話だ!」
別に上条もその噂を信じているわけではないし、このテレフォンカードだって偶然手に入れたものだ。
人体に悪影響を与えるという話を真に受けて、大金を払っているという事実に変わりはないが……。
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