過去ログ - 【らぶらいぶ】花陽「自分にできること」
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30:名無しNIPPER
2015/01/07(水) 22:15:25.95 ID:8LvdeLui0


帰りの路地を歩く花陽たちはみんな無言だった。
目を赤くして、鼻水を時々すすって。

みんな思ってることは同じのはずなのに、誰も口を開こうとはしなかった。



「じゃあ、ウチはここで」
「…どうするつもり」


分かれ道で気まずそうに希ちゃんが言うと、にこちゃんが食ってかかる。


「どうする、って?」
「決まってるじゃない。絵里のことよ、このままでいいわけないでしょ」


にこちゃんの言うことはわかるけど、今のままじゃ花陽は元に戻らない気がした。



「急いでも、仕方ないわよ」
「真姫……」


ずっと黙っていた真姫ちゃんも口を開く。
それにつられて花陽も思いを口にした。


「真姫ちゃんの…言う通りだと思う…。
無理に思い出させようとしても絵里ちゃんは思い出せないと思うし、何より今は穂乃果ちゃんの方を優先したほうがいいんじゃないかなあ……」

「凛も、そう思うにゃ…今は穂乃果ちゃんが心配にゃ」

「私もそれには賛成」

「ウチも、今は穂乃果ちゃんをなんとかしたい」

「……分かってるわよ、でも穂乃果の幸せにはやっぱり絵里が必要なんだもの…」

「そこは順番にやっていったらええやん?まだ時間はある」


結局、花陽たちは穂乃果ちゃんの気持ちを優先することを決断してその日は別れた。


凛ちゃんと並んで歩くこの道もいつもより足が重たい。
それは凛ちゃんも同じみたいで重たい足と空気のまま無言で歩いていた。


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