35:ODA兵士長[saga]
2014/12/28(日) 16:21:56.85 ID:m6DbtnHa0
そこまで読んで、俺は観察日記を閉じた。
あれから20年。
中学生だった俺も三十路を越え、一丁前に家庭を持つことができた。
俺と、妻と…そして一人娘。
こうしてささやかながらも幸せな暮らしを送れているのは、ひとえに彼女のおかげである。
娘「おとーさーんっ!」
廊下を駆けてくる足音がする。
どうやら娘が帰ってきたらしい。
娘「ただいまっ!」ギュッ
リヴァイ「おかえり…ペトラ」
リヴァイ「しかし汚ねぇ手でうろちょろすんじゃねぇ。さっさと洗ってこい」
娘「はーい」
元気いっぱい、天真爛漫な彼女のようになってほしい…
そう願い、勝手ながら彼女の名前をもらって、娘には"ペトラ"と名付けた。
だからだろうか?
時々、ペトラに彼女の面影が見えるような気がするのだ。
…まさか、ペトラかま過去の俺を救うために未来からやってきた…?
リヴァイ「ふっ…」
また、益体もないことを考えてしまった。
自分自身の思考に鼻で笑い、ふと思い立って観察日記の最後のページを開いた。
そして、20年前の9月23日の記述の横にボールペンで書き記す。
9月にこそなったが、残暑が厳しく蝉の鳴き声もするある日の日記。
『20年後 9月24日
"また"蝉は鳴いている』
ー完ー
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