過去ログ - 真姫「世界の中心で」凛「にゃーと叫ぶ!」
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42:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 23:47:09.24 ID:DJdnAPLSO



「っーーー」

あまりの衝撃的な光景に体が跳ね起きる。それと同時に風景が一変した。
キョロキョロと周りを見渡してみる。女の子らしいベッド、漫画の並んだ本棚、綺麗に整理された机。
何度か来たことがある、あの頃から変わってない、穂乃果の部屋だ。

なぜこんなとこに………と、頭の整理が追いつかないでいると、扉が開き、穂乃果が入ってくる。

「あ、真姫ちゃん。体調大丈夫?」

「穂乃果……私はいったい………」

差し出されるマグカップを受け取りながら聞いてみると、どうやら貧血で倒れてしまったようだ。
最近凛の病気について調べるのと、あの悪夢のせいで全然眠れなかったから、そのせいだろう。
そんな事を思いながら激しく自己嫌悪。お見舞いに来て自分が倒れるなんて、ほんと、バカみたいだ……。


「真姫ちゃん……ずっとうなされてたよ?どうしたの?」

隣に座り心配そうな顔で見つめてくる穂乃果。目を合わせることができず、マグカップの水面に浮かぶ自分の顔を眺める。酷い顔だ。今にも泣きそうで、崩れそうで………

スッと、不意に手を重ねられる。その手は陽だまりにいるように暖かく……気づけば私は全て話していた。夢のことから、凛の病気のことまで……きっと、凛は皆に知られたくなかったのかも、だから黙ってたのかもしれない。
それでも、止まらなかった。次から次へと言葉が溢れだす。

そして何より、私の気持ち。

初めてできた大切な友達ーーー親友がいなくなってしまうかもしれないという恐怖。自分には何もできないという無力感。

私が凛に抱く全ての思いが……言葉となって溢れ出る。

「やだよっーーーりん……」

自分でもわけがわからないほど、涙が溢れ、口から出るのはいつもの強気な口調とは正反対の、本音だらけの、子供のようなーー

「しんじゃやだっーーー!」

その言葉が漏れた瞬間、何かが壊れたように私は大声をあげて泣いた。



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