過去ログ - 【艦これSS】提督「壊れた娘と過ごす日々」 02【安価】
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984: ◆oeBS4v7bwY[saga sage]
2015/01/10(土) 22:59:25.24 ID:OfdmEPE+o

 提督はやはり変わらず厳しく、榛名は毎日何かしらの注意を受けました。

 書類に誤字があれば書き直すのは勿論、ホキチスの位置が左上二センチでないと落ち着かないらしく、つき返される事もしばしばありました。

 本棚は背の順、番号順、発行順と言う風に必ず位置が決まっていましたので、新しく本が増えるたびに悩むことになりました。

 弾薬一本でさえも備蓄の誤差は許さず、報告と実際が少しでも違えばその原因を再度纏めなければなりませんでした。

 艦娘の行動は必ずスケジュールに則ったものでなければならず、仮に緊急の修復だとしても、それを報告しなければ秘書艦である榛名の責任として叱咤されました。

 特に厳しかったのは時間で、五分前行動が出来なければその日一日睨まれることもありました。

 朝にコップ一杯の水、昼過ぎに緑茶、夜にはコーヒーを用意する時間も、十秒でも過ぎようものならば不機嫌そうに舌打をされました。

 一度だけコーヒーの準備が遅れた時には、よほど機嫌が悪かったのでしょう、中身を浴びせられた事もありました。

 自分の火傷よりも床の掃除を優先しなければなりませんでしたが、木の床の継ぎ目に流れたコーヒーを完全に拭いとるのは大変でした。


 提督は無口でした。提督は厳格でした。

 だけれど、提督は決して榛名達を嫌っているわけではないと思います。

 言葉が少ないせいで勘違いされがちなだけで、提督はそんな人ではないはずです。

 注意や叱咤は裏返せば期待や心配の表れで、つまりは榛名達を思ってくれているからこその行為です。

 期待や心配をしていなければ、注意はおろか何も言わないはずです。

 その為提督は、榛名達のために厳しいのです。

 そして榛名達はその期待に応えるのが使命だと思いました。

 だからその期待に応えられない榛名が注意されるのは当然なのです。


 提督の期待に応えられないのが申し訳なくて、そんな自分が情けなくて、榛名はひたすらに謝り続けました。




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