405: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:08:58.30 ID:bd0uItio0
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406: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:09:46.38 ID:bd0uItio0
魔王「国を作ってもう一年になるけど、出来る事とやらなきゃいけない事が増えすぎてどうにもこうにも……」
竜爺「一国を築き上げてゴール、ではないとお主が一番よく知っているだろう。その先に続いてゆくように維持しなければ意味が無い」
魔王「分かっているけどさー……ハァ、税収も少し高めに取ってしまっているのが気になるし、食糧の供給も全土には行き届いていない、開拓が思いのほか進んでいない、城の人手が足りない、お城で働きたいという志願者も少ない……」
407: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:11:11.97 ID:bd0uItio0
側近「まったく、各地の開拓もあまり進んでいないというのに」
魔王「貴族から巻き上げた土地には君が育てた者達を置いているから、管理自体は問題ないだろう」
竜爺「地理の詳しさ故、その貴族たちもまだ領地で働かせておる。食い逸れたくなければそうせざるを得ないのだが……まぁ今度はワシも目を光らせておるから大丈夫だとは思うが」
408: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:11:54.31 ID:bd0uItio0
天使「コソー……」
側近「ん?」
409: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:12:39.19 ID:bd0uItio0
天使「そ、そうだ!側近さん!私にも何か手伝えることは……」
側近「ありません、魔王様の政務の邪魔になりますので王妃はお部屋にお戻りください」
410: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:13:10.52 ID:bd0uItio0
側近「まったく……国の名前に王妃の名前を捩って付けるくらいです、惚気る理由も分からないことも無いですが」
天使「キャー!!恥ずかしー!!」
魔王「"魔王国ナツァリア"……この名前を付けた理由はただそれだけではないよ」
411: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:14:17.84 ID:bd0uItio0
側近「……」
魔王「ハァ、王っていうのはここまで忙しいものだったのか。ちょっと舐めすぎていた」
側近「そりゃ人手不足ですし、王の手が空いているくらいならとことん扱き使った方が時間と労力を有意義に使えますので」
412: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:15:12.96 ID:bd0uItio0
オーク「おう、邪魔するぜ魔王様」
魔王「オーク君!久しぶりだね!」
側近「オーク護衛隊長、遠征ご苦労様です。地方はどういった状況でしたか?」
413: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:16:13.11 ID:bd0uItio0
魔王「軍は……まだ持たないよ。まだその時じゃない。今軍を持つという事は他国に敵意を向けるも同義、戦争が無いのならまだ必要は無い」
側近「もしも、があるかもしれないですから私もオーク護衛隊長に賛成なのですが……これだけは曲げないのですね」
魔王「当然だよ。戦わなければいけない時は腹を括るが、避けられる戦いがあれば積極的に避けるベきだ」
414: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/01/01(木) 23:17:28.74 ID:bd0uItio0
……
魔王「辛い……辛すぎる……」
天使「フュリク、貴方が選んだ道なんですから、泣き言は許されませんよ」
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