過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 18:14:30.41 ID:gIGEqEoto
爆発とか、しないだろうな。
一瞬、近づくのを躊躇した。コチコチ言っているのは、時限爆弾のカウントダウンのそれではないだろうかという考えが浮かぶ。
しかし、その物体は言わば手がかりだ。この際限のない理解不能膠着状態を打破し得る、キーアイテムなのかもしれない。
ええい、ままよ。
思い切って近づき、それを手に取る。俺が思っていた以上に重く、冷たい手触りがした。
それは俺が最初に想像したとおり、懐中時計のようだった。電力というものが居眠りをこいている現状で、動作し続けている所を見ると、ゼンマイ式なのだろうか。
親指で突起を押し込むと、ぱか。と軽い音を立て、蓋部分と本体部分に分かれた。
顕となった円形の文字盤を目にし、俺は首を捻った。そこには数字や文字は刻まれておらず、零、三、六、九の四つの数字に該当する位置に印が付いている。
そして、零よりも僅かに左を指した、長針と思われる針と、音を立てながら動く秒針のみが存在していた。
針は二本だけで、秒、分は読み取れるが、時を示すべき短針が見当たらない。
俺に理解できる限りで、その時計はまもなく、零分を示す頂点を指そうとしているようだった。
「あと、十秒……」
秒針が、長針へと近づいてゆく。それに追われるように、長針がほんの少しづつ、零を示す印と重なろうとしている。
五秒。
四秒。
三秒。
二秒。
一秒。
二本の針が、頂点を指した、その瞬間。
覚えのある目眩と浮遊感が、俺の体を襲った。
「うっ……」
ほんの一瞬。電流が走るような短い間、俺の意識はブラックアウトした。
そして、気づいたときには―――
世界は、元通りに動いていた。
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