過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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177:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 19:56:06.11 ID:t8V4LTxho

「アイギスっ……」

伊織が、目を閉じた彼女の名を呼ぶ。
俺は―――脳内で、何度も、アイギスの言葉を、反芻していた。

後悔。
そうだ、俺たちは、朝比奈さんを助けるために、ここまで来た。
朝比奈さんだけじゃない。彼女や、俺の妹のように、このタルタロスの迷宮へ誘われ得る、全ての人を助けるため―――護るために。

アイギスは、きっと、知っているんだ。
自分が護りたかったものを、護れなかった時の、その痛みを。
だから、自分の身を呈してまで―――俺に、その痛みを覚えさせないために、こんな無茶な真似をした。
俺のために―――

「……すまん、アイギス」

目を閉じたアイギスに、一言を残し、俺は―――傍らに、朝比奈さんを捕らえたポールを携えた、シャドウへと向き直った。
……アイギスだけじゃない。俺は、何人もの人々に助けられて、護られながら、ここまで来たんだ。
朝倉にだって、古泉にだって……山岸さんにだって、伊織たちにだって、妹にだって―――

誰かが護って来てくれたから、俺は今、ここにいるんだ。
その俺が―――朝比奈さん一人、護れなくて、どうするってんだよ。

「やってやろうじゃねえか」

俺の見据える先は、一点。
俺たちが倒すべき、十二体のシャドウ―――その、最後の一体。

気づくと、俺の体は―――今まで幾度か覚えた事のある、昂ぶりで満ち溢れていた。


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