過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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180:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 20:02:03.49 ID:t8V4LTxho

「せめて、あの子だけでも、実体だったらな……」

と、朝比奈さんを見つめ、眉を顰める伊織―――その発言が、俺の中で、何か引っかかった。

朝比奈さんが、実体だったら?

……そうだ。一つだけ、手段がある。
あのシャドウと、同じ次元から、攻撃を食らわせられ得る存在が、この場に、一人だけ居るではないか。
今、シャドウと朝比奈さんは、いわば別次元に居て、俺たちが干渉することはできない。なら、向こうの次元にいる者同士だったら? 攻撃することが、可能なんじゃないか?

問題は……果たして、唯一、条件を満たしている、その人が、有効な攻撃手段を、持っているかどうかだ。

『ルーレット、止まります、また、赤い目です!』

ルーレットが停止すると同時に、俺たちの周囲に無数の旋風が生じ、俺たちの体を切り刻もうと舞い踊る。

「うわ、風はやばいっつーの!!」

吹き荒れる風に、伊織がおののく。いつぞやの岳羽さん程ではないが、俺たちにダメージを与えるには十分な威力の風だ。

「これを!」

声を発したのは、森さんだ。アイギスの体を、昇降口の床に横たえたメイドさんが、スカートのポケットから何やらを取り出し、俺たちの方へと駆けてくる。
手にしたアイテムを、空中へ投げる森さん。小さな手鏡のような形をしたそのアイテムが、空中で光る。すると、俺たちの体を包み込むように、障壁が発生し、旋風によるダメージがカットされる。さすが、準備がいいぜ。

「くそ、どうすりゃ」

苛立ち紛れに呟く伊織。このままではジリ貧で、俺たちの精神力が尽きるか、朝比奈さんがくたばっちまうかの未来しか見えない。
やるしかない。俺が考案した作戦は、博打のようなものだが、何もできずシャドウに弄ばれているよりはマシだ。


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