過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/01/01(木) 20:36:03.17 ID:t8V4LTxho
やがて、死神は、俺たちの目前に迫ってきた。
しかし、月光館学園組は、よほど驚いたのか、誰ひとりとして戦おうとはしない。目の前のそいつを、敵と認識すらしていないようだった。
死神が一歩、こちらへ近づいて来る度に、チャラ。と、鎖がぶつかり合う音が、モナドの塔内に響いた。
そして、死神は立ち止まり、髑髏にも似た双眸で、俺たちを見つめた。
声は出ない。ただ、全身から冷たい汗が噴出している。二つの空洞は、まるで時を止められてしまったかのように、俺たちを見つめ続けている。
しかし、奇妙なことに。その視線(?)から、俺たちの命を奪おうとする意思が、まったく感じられないのだ。
鈍感には定評のある俺が言ったんじゃあ、信用されにくいかもしれん。しかし、これは本当だ。恐らく、ほかの面々も、それを感じているからこそ、戦う体勢に入ろうとしないのだろう。
こいつは決して、俺たちに危害を加えようとはしていない。
それは数分間ほどであっただろうか。
やがて、死神は、切られていたスイッチを入れ直されたかのように動き出し、次の瞬間、まるでスクリーンに映した映像が消えてしまうかのように、俺たちの目の前から消えてしまった。
「……今の、何だったの……? どうして……どうして……あのペルソナは、彼の……」
呆然としながら、岳羽さんが呟く。しかし、おそらくその質問に答えられるものは、この場にはいないだろう。
十人が十人とも、呆気に採られた表情で、ぼんやりと中空を見つめていた。
『……あっ、あの、ペルソナの反応が消滅しました……撃破、したんでしょうか?』
忘れていた頃に、山岸さんからの通信が届く。
「い、いえ、俺たちは、何もしてないんですけど」
『えっ……そうなんですか? てっきり、キョン君かアイギスが倒したのかと……』
アイギスならまだしも、俺にそんな度量があるはずもない。
頬を伝う冷や汗を拭いながら、俺は山岸さんに、事の顛末を、簡単に説明した。
『……不思議です、今まで、そんな事一度もなかったのに』
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