過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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228:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 21:15:02.55 ID:t8V4LTxho
ハルヒが咆哮すると同時に、ハルヒのペルソナは、足下を蹴り、こちらへと向かって駆けてきた。
それを迎え撃つべく、僅かに遅れ、俺のダンテが羽ペンを構える。
ハルヒのペルソナは、両の手に携えた、俺のダンテのそれよりもわずかに小ぶりな羽ペンを、眼前で交差させ、全体重をかけて、俺に斬撃を放ってきた。
ダンテは、両手で握り締めた羽ペンを右から左に薙ぐ形で、その剣撃を受け止める。
攻撃は―――決して重くない。当たり前だ、ハルヒは既に、満身創痍なのだから。

「やれっ!」

両手に力を込めると、いとも容易く、二本の羽ペンが、ハルヒの手の中から弾き飛ばされ、あたりに転がった。
そのまま、ハルヒのペルソナの喉元へと、ペン先を突きつける。

「ハルヒ」

その体勢のまま、俺はハルヒに声をかけた。痣だらけの顔で、それでも、真っ直ぐに俺を見つめるハルヒ。

「……これで……終わりよ……」

唇が動き、消え入りそうな呟きが、俺の耳に届く。同時に、ハルヒのペルソナが、解除される。

「あんたなら……そうしてくれるって、思ってた……優しいからさ……」

……俺には、わかる。ハルヒが、俺に何を求めているのか。
ハルヒが世界を再生させる事なく、全てに終止符を打つ、たった一つの方法―――しかし、それは、俺にとって、余りにも過酷な―――


「私……この世界から、消えるためなら……あんたに殺されても、いいよ」


―――ハルヒが求めていたのは、誰かに許されることなんかじゃない。
自分が―――『涼宮ハルヒ』が、『涼宮ハルヒ』から解放されることだったんだ。


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