過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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235:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 21:22:01.46 ID:t8V4LTxho

『み、皆さん、これ、何が……どうなっているんですかっ!?』

不意に。頭の中に声が響く。朝比奈さんのものじゃない、山岸さんのものだ。

『モナドの塔の前に、とても大きな巨人の足が……あっ、それと……時間が、時間が動いてます!』

慌てて、零時計を見る―――終わらない零時を回り続けていたはずの長針が、止まっているのだ。

「ウソだろ、でも、影時間は終わってねえぞ!」

空と月、大気を見比べながら、伊織が言う。それを見受け、巨人は、ハルヒの顔の口の端を歪めさせながら、

『見たまえ、世界は終わり始めた。シャドウたちは街へ溢れ、人々を脅かしているだろう』

「何だと……?」

その言葉に、古泉が顔をゆがませる。

『わからないのかね。空白の時に閉じ込められていた影時間は、今、世界と一つになった。物を言わぬ棺となっていた人間たちも目覚め、今、この影の空の下に居る。世界がシャドウで埋め尽くされるまで、どれほどの時間が掛かるだろうな?』

ハルヒの顔を模したそいつが、笑う。

『シャドウとは、人の心に在る影の化身。人は己の影が作り出した魔物に食われ、潰えるのだ。これほど愉快なこともあるまい』

地獄の底から響いてくる、地鳴りのような、悍ましい笑い声だった。

「ハルヒ―――悪い、少し待っててくれな」

目を閉じた顔にそう語りかけ、床の上に、ハルヒの体を横たえる―――目前に、九人の背中と、巨人。


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