過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 19:26:17.04 ID:gIGEqEoto
椅子から腰を上げ、身構える。廊下の影は、俺たちを見つけたのか、不規則に浮遊するのをやめ、数秒間制止し、やがて、ゆっくりと室内に入ってきた。
腕と脚のない、テルテル坊主のような姿をしたそいつは、全身が白く、頭部らしき部分に、薄桃色の仮面が付いている。
敵は、間合いをはかっているかのような緩慢なスピードで、俺たちに接近してくる。俺は左手の人差し指をこめかみに当て、臨戦態勢を取った。
覚えのある青い光が、俺の全身から滲み出した。ナイフの化物との戦いの感覚を思い出し、自身を鼓舞する。
敵は、俺の準備が整うのを待っていたかのように、突然動きを速め、俺と古泉に向け、突進してきた。
「来い……ダンテ!」
その名を呼ぶと同時に、体の奥から力が湧き出す。直進してくる敵と、正面から衝突する形で、俺の体からダンテが飛び出した。素早く背中の柄モノに手をやり、振り抜く。
ちょうど、飛んでくる野球ボールをバットで打ち返すような手合いで、羽ペンは敵を捉えた。
弾き飛ばされた敵が、接近してきた軌道を遡るように掃除用具入れのロッカーに突っ込み、甲高い鳴き声を上げる。豪快な物音が、室内に響いた。
ひしゃげたロッカーの中から、黒い霧が吹き出す。先刻の化物同様、こいつらは倒さた端から消えていく性質らしい。
それにしても、随分弱い。
「こいつはザコだな」
「質より量、ということでしょう」
古泉が言う。その意味を一瞬理解できず、俺は首をひねった。が、次の瞬間、ドアに目を向け、納得した。
廊下に、たった今ぶっ飛ばしたのと同じ姿の化物の姿が、最低でも三体。その照準は、俺たちに向けられているようだ。
「古泉、何体かやれ」
「すみません、初日は見学ということで」
「殴るぞ」
「殴るなら僕ではなく、彼らをお願いします」
やれやれ。そう呟く間もなく、俺は再び身構えた。
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