過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
↓
1-
覧
板
20
43
:
名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 19:40:39.81 ID:gIGEqEoto
「下です!」
天井に向けていた視線を引き戻す、古泉の声。言われるがままに、足元を見ると……今度は地面から、あの黒い糸が、雑草のように生えてきていた。それらは、意思のある動きで、俺たちの足にまとわりついていた。
足元に向かって羽ペンを振るう。閃光が床を焼き、足に絡みつく糸が消滅する……しかし、次から次へとどんどん生えてくる上に、下手をすれば足を傷つけてしまうため、思い切りぶった斬ることができない。
「どこかに、本体がいるはずです」
真剣そのものといった表情で、古泉が言う。俺も同じことを考えていた。おそらく、ザコの括りには入らないであろう者が、この糸どもを操り、俺たちを攻撃しているのだ。
しかし、その本体とやらを探し出すのが、おそらく簡単なことではない。敵は、俺たちの居場所をどこかから感知していると思われる。この込み入った迷宮の中では、どこをどう曲がればどこに着くのかもわからない俺たちは、言わば箱庭の中だ。
さらに、敵はこちらの行動を阻害してくる。これほど不利な戦況もあるだろうか。
「うおっ!」
てんやわんやしている内に、いつの間にやら、俺の右足が、黒い糸によって、完全に床につなぎとめられてしまった。転倒しそうになるのを、寸でのところで耐える。このまま転倒などしようものなら、足首が折れかねない。
「くそ、古泉! お前もなんとかしろ!」
「すみません……あと少しだとは思うのですが」
「お前、マジなのか呑気なのかどっちだ!?」
これほど頼りにならない超能力者が居るだろうか。古泉は、両足を代わる代わる持ち上げ、黒い糸から逃れようとしている。俺は、右足にまとわりついた糸を、羽ペンの先端で解こうと試みる。が、束になった糸は、なかなか頑丈で、上手くいかない。
そうこうしている間に、今度は左足首が、糸に捕らえられてしまう。
「まずいですね……このままでは、なぶり殺しです」
コサックダンスのように、両足をしきりに動かしながら、古泉が言う。踊らされる、というのはまさにこういう事を言うのだろう。本格的にまずい状況になってきた。冷や汗が頬を伝い、嫌な寒気が全身をほとばしる……
そう。寒気。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
261Res/374.00 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1420016403/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice