過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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51:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 20:03:37.31 ID:gIGEqEoto
長門と連絡を取れるのは、影時間が終わり、次の影時間が始まる瞬間に限られているそうで。次の連絡を待つ間、俺たちは朝倉のナビゲーションを頼りに、終わりのない迷宮内を歩き回った。
いわゆるところのザコ敵どもは、やはり不定期に現れた。朝倉曰く、シャドウとはペルソナ同様、影時間のエネルギーが、別のエネルギーと融合し、実体化した存在であり、複数のエネルギーに満ち、飽和状態となった迷宮内のあちこちで起きる、小さな情報爆発に伴って発生するものだという。
その情報爆発が起きる間隔に法則性はなく、予測することは、たとえ長門であっても難しいらしい。
しかし、あのナイフのシャドウや、視聴覚室でのシャドウのような大物はどもは、通常のシャドウを発生させているエネルギーとは異なる、特定のエネルギーが作用することによって生まれるもので、その特定のエネルギーの流れを察知することで、発生を予測することができるとか。
もっとも、影時間の中では、情報解析能力を発揮できない朝倉には、その予測も不可能で、頼みの綱となるのは、現実の長門のみなのだが。

「ん」

ぼちぼち俺の精神力も回復してきたころ、その朝倉が、不意に声を上げた。そして、スカートのポケットから、零時計を取り出す。

「もうすぐ、時間ね。忘れるところだったわ」

「おや、僕も忘れていましたね。戦っていると、時間が過ぎるのが速いものです」

傍らに立つウェルギリウスを解除しながら、古泉が言う。その背後で、たった今、赤い矢を打ち込まれたザコシャドウが、黒い煙となって消えてゆく。

「静かにしてて」

朝倉が、ペルソナを召喚し、目を閉じた。
現れたベアトリーチェが、左手を頭上へと掲げ、天を仰ぎ、静止する。
俺たちが黙ると、零時計がコチコチ言う音のみを残し、世界は沈黙した。
やがて、朝倉が目を開ける―――その表情は、やや暗い。

「私たち、急がないとまずいかもね」

何だって?

「一般人で、影時間に適性を持つ人が現れ始めたんだって」

噂話をするような軽い語調で、朝倉はとんでもないことを告げた。


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