過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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名無しNIPPER
[saga]
2014/12/31(水) 20:56:18.95 ID:gIGEqEoto
その声が聞こえたのと同時に―――シャドウの振り下ろした剣が、俺たちの目前で、何かに阻まれるかのように停止した。
「なっ……」
一瞬、混乱が俺の胸中を見たし、短い声となって、口から零れる。
俺たちとシャドウとの間に、カーテンのような、うっすらと桃色がかった光の壁が現れ、その壁が、バチバチと音を立て、シャドウの剣を押し返そうとしているのだ。
既視感を覚えるその光景。しかし、先ほどとはベクトルが逆だ。目の前のそれは、シャドウの攻撃から、俺たちを守るための障壁。
それが誰によって作り出されたものなのか、俺が理解するまでに、そう時間はかからなかった。
「どっか……行っちゃえーっ!」
自らを生み出した主の声に呼応するかのように、障壁は一瞬、強く光を放ち、水面が揺らめくように脈動した。同時に、ギィン、と、鋭利な音を立てながら、シャドウの剣が、中程から折れ砕ける。
そして、次の瞬間―――桃色の壁面から、丁度、飛び出す絵本のような具合に、光の刃が出現し、シャドウを襲い、その巨体が、胴のあたりから、上下に分断された。
全員、呆然。
「今のは……」
一度は、余裕の微笑みを取り戻したはずだった古泉も、さすがにこの怒涛の展開には、目を丸くする他ないらしい。朝倉も同様に、ぽかんと口を半開きにし、たった今返り討ちにあったシャドウを見つめていた。
シャドウが、今度こそ、全身から黒い霧を噴き出し、影時間の冷たい空気の中に霧散していく。同時に、桃色の壁も消滅したようだ。俺はそれを見届けてから、その障壁を作り出した張本人を振り返った。
俺の妹が、両手を胸の前で握りしめながら、青白い、ペルソナの光を放っていた。
その傍らに、桃色の肌の、小柄なビジョンが立っている。
「……わたし……今、やっつけちゃった?」
まばたきの後、ぽつりと呟く妹。
……ブルータス、お前もか。
守るべき対象であったはずの妹が、貴重な戦力に変わっちまいかねない事態を前に、俺は数時間ぶりに、重い頭痛に見舞われた。
そのうち、シャミセンでもペルソナを使い出しそうだ。それこそ『ペルソニャ〜』とか言ってさ。
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