過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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7:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:05:43.75 ID:gIGEqEoto

「お前は『鍵』なのだ」

声がした。
低く、滑り気を帯びた、男の声だ。
その声は、俺の背後……階段の上から降り注いできた。
すぐに振り返ることはできない。全身が凍りついたように硬直している。
それでも、なんとか全身に感覚があるらしいということを確かめながら、俺はゆっくりと振り向き、階上を見上げた。

薄暗さのせいで、そこに立つ者の様相がわからない。
だが、少なくとも、人の形をしている何かだった。
階段を上がったすぐの地点に両足をつき、両腕を組み、俺を見下ろす『誰か』。そいつの発した言葉の内容が、脳へ伝わらない。
まるで、意味を知らされていない念仏を聞いているかのようだった。

「お前が、これから生き残るために、手助けをしてやろう」

数秒の沈黙のあとで、そいつは―――便宜的に、『男』と呼ぼう―――組んでいた腕を解き、左手を、俺に向かって振るった。
その手の中から、何かが放たれ、俺の眼前で停止する。
青い光を放つ、正方形の物体。何かのカードのようだった。

「生き残る……ため?」

男の言葉を繰り返しながら、目の前の空間に浮かび、ゆっくりと回転するカードを見る。
幾何学的な絵柄の裏面に、抽象画のような絵柄の表面。
そして、そこに記されている数字。
0。
俺がそれを視認すると同時に、カードは一瞬、強く光を発した後、目の前から消え去ってしまった。



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