過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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85:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:36:24.33 ID:gIGEqEoto
音は、風船のように膨らみ、あたりに充満した後で、突然、ぷつりと消えてしまった。
地響きは止み、驚くほど澄んだ静寂が、世界を支配している。
ゆっくりと目を開けると、先ほど、空間満たしていた光は、何事もなかったかのように止んでしまっていた。
辺りを見回すと、先ほど、地表へ到達しようとしていたシャドウの姿はなく、四人のペルソナ使いが、上空を見上げたまま立ち尽くしている。

『……あっ、敵、やりました……反応、消滅です。えっと、今の……誰が……?』

「おっ? 風花、風花じゃねえか!」

『あっ……順平君、ですね? よかった、やっと通信できた』

「あ、僕もいます。よかった、はぐれちゃって、心配してましたよ」

脳に響く女性の声に、言葉を発したのは、制服姿の、二人の少年。彼らが、彼女の言っていた『仲間』なのだろう。
後の二人……はぐれてしまっていた、朝倉と彼の姿を探し、古泉は中庭を見回す。探すまでもなく、二人はそこにいた。朝倉は、迷宮の外壁に手を着いて、息を整えている。そして、中庭の中央で、呆然と上空を見上げているのは、彼。

「お二人共、大丈夫ですか」

「古泉君、無事だったの……私は大丈夫、負傷してないわ」

「安心しました。……あなたも、怪我はありませんか?」

声をかけると、彼は、それで始めて気づいたといわんばかりに、はっと古泉の顔を見た。

「古泉、無事だったか……俺も大丈夫だ」

と、言いながら、自分の体を見下ろし、何かを確かめるように、両手を握るなどの動作を行う彼。
古泉は、ふと、今しがたのあの光は、彼が放ったものだったのだろうか、と、考える。
ありえない話ではない。彼の中には、古泉の知らない―――恐らく、彼自身も知らないであろう、未知なるペルソナが眠っているのだから。


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