過去ログ - 凛「アーチャーと・・・・セイバー?じゃないわね」
↓
1-
覧
板
20
62
:
◆L8CHahzBS23b
[sage]
2015/01/04(日) 18:01:54.15 ID:Bs1b9iCU0
「ねぇな、本当にここら辺なのか?」
「多分、その筈」
それからゆうに三時間、商店街の隅々まで探し回ったが少女(リーゼリットと言う名前らしい)が落としたという財布は一向に見つからない。
「困った、財布が無いとイリヤに頼まれた焼き芋買えない、セラの小言もめんどい」
無表情のせいで本当に困っているかは分からないが、これだけ探して無いとなるともう誰かに拾われている可能性もある、運が良ければ交番に届けられているかもしれない。
「なあ、もう交番か何かで聞いた方が」
「こんな所に居たのねリズ、帰りが遅いからこっちから来ちゃったじゃない」
リーゼリットにそう提案しようとした時、ラグナの背後から声が聞こ振り返るとそこには綺麗な銀色の髪を持つ少女とリーゼリットと同様の給仕服を着た女性が立っていた。
「あ、イリヤとセラ」
「「っ!?」」
銀髪の少女の姿を認識した途端にラグナの右腕たる蒼の魔導書が疼く、時間にして一瞬にも満たない僅かな違和感。イリヤと呼ばれていた少女の方も何か感じたのか手を胸に当てている。
「如何なさいましたイリヤスフィール様」
「・・・何でもないわ」
セラと言う名の女性が心配そうに声を掛けるがイリヤはそう毅然と返す、違和感は既に無くなっていた。
「ところでリズ、お使い頼んでからもう四時間よ。何やってるの?」
「ごめん、財布落として探してた。彼は手伝ってくれてた」
幾分かすまなそうな雰囲気を出しつつリーゼリットはそう答える。
「まあ、財布くらいどうとでもなるわ・・・リズがお世話になったみたいね。私はイリヤスフィール・フォン・アインツベル・・・あなた名前は?」
リーゼリットから視線を外すとイリヤはラグナにどこぞのウサギを沸騰させる優雅な動作で一礼すると名を聞いてきた、その眼に値踏みするような意志が感じられる。
「・・・ラグナだ」
おいそれと名乗って良いものかと少し考えてみたが結局名を明かすことにする、別にこちらの世界では指名手配されているわけでもないのだから問題無いだろう。
「また会いましょうラグナ・・・今度は夜に会えると良いわね」
そう言うとイリヤは踵を返しリーゼリットとセラを従えラグナの前から立ち去ってしまった、姿が完全に見えなくなってからラグナはポツリと呟く。
「何だったんだあのガキは」
先程の蒼の魔道書の疼き方には覚えがある、過去の世界で“黒き獣”と呼ばれる存在と対峙した際に感じたそれと似通っていた、まるで同じ存在が引き合うかのような奇妙な感覚。
「ちょっとブレイカー!」
「おわ!ってリンじゃねぇか!」
暫く考え事をしていたラグナは不意に掛けられた声にビックリして振り返ると不機嫌そうな表情を浮かべた凛が立っていた。
「あんた何で商店街何かに居るのよ、屋敷で待機してって言ってたでしょ」
「う、じっとしてるのは性に合わねぇんだよ」
凛に叱られ言葉に詰まったラグナは苦しい言い訳を口にする。
「まあ良いわ、屋敷に戻る手間が省けたし・・・それじゃ行くわよ」
「行くって何処に?」
行先も告げぬまま歩き出した凛にラグナはそう質問する、振り返った凛の顔には戦いの赴く者の表情を浮かべていた。
「学校よ、誰の仕業かは分からないけど結界が張られてるの。調べに行くわよ」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
84Res/52.11 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 凛「アーチャーと・・・・セイバー?じゃないわね」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1420019674/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice