過去ログ - 花売り「私が勇者!?」
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863: ◆jPpg5.obl6[saga]
2016/05/01(日) 23:13:22.33 ID:06m3CeRf0
エミリー「ったぁ……」

痛みの発生源は手首からであった。僅かにかすり傷がついているだけだが、出血量がおかしい。

エミリー(なんでこんなに……出て、いるの……?)

着ている服の一部を引きちぎり、それを強くきつく巻く。

左手首が少し赤黒くなる。

「あなた、大丈夫なの?転んでもいないのに血が出てるなんて……」

エミリー「大丈夫です。こう見えても身体は丈夫なんですよ!私!」

「……コーヒー、飲む?目が冴えるわ」

エミリー「えっ、でも」

「はい。このままだとぶっ倒れそうだもの。はい。牛乳とたっぷりの砂糖で味付けしてあるわ」

鈍く光る鉄製の水筒。ふたを開けると心地よい刺激のある香りが漂う。

エミリー「砂糖なんてよくそんなに……」

「こういう所からたまーに取るのよ。3つ4つ盗っても私が犯人なんて思わないでしょ」

「そのコーヒーも同じよ。なーにが違法だか。ただ目が冴えるだけじゃない」

「これさえあれば一日中動けるわよ」

コーヒーを渡され、飲む。

エミリー「……凄く美味しい!苦くて甘い!それで濃厚!」

「でしょ?」



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