過去ログ - バゼット「――私も、貴方の家族にしてください、士郎君」
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23: ◆bU0CD2Homw[saga]
2015/01/04(日) 01:39:12.34 ID:DFgGzj580


 何やら収集がつかなさそうなので、慌てて助け舟を出せそうな話題を……おっと。


「…………ふう」


 グラス片手に、退屈そうにため息をつくバゼットの姿が。

 しまった、主賓を退屈させたとあっては家主の名折れ。

 ここは一つ、何とか彼女に会話に混ざってもらわねば……!


 ――――この軽率な判断が、後に大きな争乱を生むことになる。


「なあバゼット。アンタも結構いい髪してるけど、どんな風に手入れしてたんだ?」


「そ、そうよバゼット! 貴女も貴女で、どうしてそんなに手入れが行き届いてるのよ!」


「お体の方がこう、出るとこ出てらっしゃるのに凹むとこは凹んでらっしゃるのも、何か秘訣があるんですか!?」


 突然水を向けられ、きょとんとした顔になるバゼット。

 空いた左手でさらりと横髪を撫ぜ、怪訝そうに眉をひそめた。


「はあ……特別、変わったことは何もしていないのですが」


「いいえ、嘘よ! その年で何の努力もなしにそんなに美人でいられるはずないもの! 
 きっと、代々執行者の間にしか伝わっていない美容の秘宝があるに違いないわ!」


 ずいぶんな俗物を伝承してきたものである。


「そう言われましても……していないものは、していないわけでして」


「きっとバゼットさんが特別だと思っていない、日々の日課の中にあるはずなんです!」


 決死の形相で詰め寄られ、むうと考え込むバゼット。

 やがて、おずおずと口を開くと、


「日々の日課ですか。
 毎朝二十キロのダッシュを初めとした基礎鍛錬
 スポーツ科学に基づいた食事制限、
 十分な睡眠と適度な仮眠などがありますが、これ以外となると心当たりがありません。
 美容のアドバイスなら、他を当たったほうがよろしいかと」


「「…………」」


 ……そりゃプロポーション維持出来るよ、だって食って動いて寝てんだもん。

 サッカー選手にどうしてサッカーが上手なんですかって聞くようなもんだよね、これ。



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