過去ログ - P「......会員制オーディション?」
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8:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 04:27:15.86 ID:OrkLoRtG0
P「あぁ!くそっ!なんで961のアイドルに勝てないんだ!!」
俺は、イライラしていた。
所属アイドルが軒並み、テレビやラジオ、劇の主役のオーディションに落ちたのだ。
しかも、特定の事務所のアイドルに負けた。

P「なぜだ?うちはあの『十時愛梨』がいるのに...」
すでに、肩書きだけで売っていくのは厳しいし、同じ事務所に所属しているというだけのアイドル達に、
人気1位と同等の魅力を発揮しろというのもムリな話だと思うが、当時の俺はそう考えなかった。
全てをアイドルの責任にしてしまったんだ。
所詮、ワンマンで大きくなった会社。
ずっと一人の力で支えるには大きくなりすぎた会社。
そして、俺は、それを抱えきれない小さい人間だった。


P「くそ...くそ...どうすれば?どうすればいいんだ?」
どうしたいのかすらわからず、歩きながら自問自答していた。
すると、見覚えのある出店を見つけた。

そう。あのオーディションのチケットを売ってくれた店だ。
俺は、走った。そして、店番の女の肩を掴んだ。

P「おい。まだあるんだろう?チケットを寄越せ!」
口角から泡を飛ばしながら、女をゆすった。
女は、意に反さず、胸元から、以前と同じチケットを取り出した。

P「ほら!やっぱりあるじゃないか!...そうだったな。1000円だろ?ほら。」

女?「......1万円でございます。」

P「え?前回は千円だったはず...いや。いい買う。これでウチの事務所の大逆転だ。見てろよ961!」

俺は、チケットを握りしめ、意気揚々と家路についた。


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