過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part2
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803:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/05(火) 11:41:04.87 ID:Z3UZvp6ko
>>748「元気をチャージ!」

廊下を歩いていた。
いきなり後ろから肩を揉まれた。
うぉっ!? っと叫びながら振り返る。
そこには新任の女教師がいた。

いきなり何をするんですか、と言う僕に、
「元気をチャージしてあげたのさ!」と彼女は笑った。
そして笑顔のまま続けざまに言う。
「なんだ君は背を丸めて! 暗いぞ〜、もっと元気よく歩きなさい!」

猫背が地なんですよと返す。
そんな返事が気に入らなかったのだろう。
彼女は僕の肩を握る指にワシワシと力を込め始めた。
痛い! 痛いっすよと叫ぶ。そんな僕を見て女教師は満面の笑みを浮かべた。

それから事あるごとに彼女は僕に接してきた。
あるいはそれは僕の気のせいで、彼女は誰とでも多く触れ合っていたのかもしれない。
若く、学生とさほど年の変わらない彼女は、先生というより友人の位置に近かった。
男子から話題に上がる時はよく他の女子と容姿を比較されていたものだ。

あれから僕は高校を卒業して近くの大学へと進学していた。
少しばかり大人になった今なら分かる。
彼女は――あの女教師は。
そこで一端言葉を切ると、目の前で話を聞いている友人に対し、僕は言い放った。

あの教師はきっとドSだったのだ。
そう言った瞬間に右フックを受けた。
「なんでや!? なんでその結論やねん!? もっとこう・・・あるやろ!!」
何も無いよ、と僕が答えると、関西出身のその男は深く深く溜息を吐き、そして二人して残っていたコーヒーを飲み干した。


終り


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