過去ログ - 安部菜々「ナナの夢の終りと始まり」
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9: ◆agif0ROmyg[saga]
2015/01/04(日) 21:42:46.17 ID:GgxmvIsk0
 そんな風に、密かに逢瀬を重ね続けていたある日。

 ナナとプロデューサーは、一つ大きなイベントを成功させました。

 今までずっと立ちたいと願ってきた、大きな舞台。

 念願が叶った嬉しさと、一抹の寂しさを持て余して、一人になりたくない気分でした。

 だから、関係者を交えた小規模な打ち上げが終わった後、プロデューサーのお家に誘われた時も、断る気にはなれませんでした。

 そういえば、今まで長い時間を共に過ごしてきましたが、家へおじゃまするのは初めてです。

 明日は休みにしてあるからな、とプロデューサーが言いました。

 多分、することになるんでしょう。でもそれが今までにしてきたのと同じものになるかは、あまり自信が持てませんでした。


 プロデューサーの家は、忙しい彼の仕事を反映するように質素です。

 何人もアイドルの面倒を見て、お給料はそれなりに貰っているはずなのに、使う暇が無いんでしょうか。

 真新しい冷蔵庫から、せっかくだからといって取り出したお酒は、ナナの記憶が正しければ相当な高級品。

 人目を気にせず、こんないいお酒を飲ませてもらえるなんて。

 頑張ってよかった、と思わずこぼすと、プロデューサーも嬉しそうです。

 勧められるまま、つい飲んでしまいました。


 プロデューサーと楽しくお酒を飲んでいたら、いつの間にかずいぶん酔ってしまいました。

 いつの間にか会話も途切れがちで、ただじっと見つめ合ってしまいます。

 プロデューサーが私の手を取って、ベッドの方へ導いていきます。

 少し酔っているとはいえ、足腰が立たないほどではありません。

 でもここで拒むくらいなら、そもそもお部屋にお邪魔してはいません。

 男の人に部屋に誘われるのがどういうことか、分からないナナではありませんから。

 いつものように服を脱がされ、まずナナからご奉仕しようかと思っていましたが、機先を制されて押し倒されてしまいます。

 今夜のプロデューサーは、どこか少し違います。

 雰囲気が違います。眼が違います。

 今日のイベントに来ていた、ナナの熱狂的なファン達の目つきに少し似ているような気もしますが、それよりもっと、なんというか周りが見えていない感じです。

 少し怖いですが、でもこの人にそれだけ強く求められるなら、それはそれでいいと思ってしまいます。

 イベントの準備で、ここしばらくエッチできていません。

 パイズリもフェラチオもしないで、いきなりセックスから始まるのは、相当久しぶりな気がします。

 もどかしげにキスされて、汗ばんだ胸を愛撫されると、ただでさえ熱い身体がかっと滾ります。

 プロデューサーの家に招かれて、ナナも相当興奮してしまっていたようです。

 どこもかしこも愛されて、しっかり準備万端にさせられてしまって。

 また、ナナは仰向けにされて抑えつけられます。


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