過去ログ - 花陽「はんたいの世界」
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40:名無しNIPPER
2015/01/05(月) 21:02:35.68 ID:+iWyDzAl0
思い出したのはさっきのマキ君の発言。そうだ、花陽は真実を確かめなくてはならないのです。真姫ちゃんに、義理を働かなくてはなりません。

花陽「ねえ真姫ちゃん」

真姫「………何?」

生唾をごくりと飲み込んで、息を大きく吸います。ぐっと全身に力を込めて―――尻込みしないで、花陽、いきます。

花陽「り、凛ちゃんの足を引っ張らない、凛ちゃんと対等な存在になるには…どうすれば、いいかなあ?」

真姫「それ、……相談?」

花陽「…う、うん」

じっとこちらを見つめられて、ついたじろいてしまいます。じーーーーっと私の顔を捉えて動かない視線の痛さったらないです。そうして、真姫ちゃんは少しの間を置いて。ぽつりと呟きました。

真姫「……何もしなくていいんじゃない?」

花陽「……なんで」

マキ君の言う通りだ―――その事実に、花陽はなんとも言えない顔で、真姫ちゃんの顔を見つめます。でも、花陽の反応に怪訝そうにしながらも、こちらの真姫ちゃんは、更に口を開いてくれました。だって、と。

真姫「この一年に満たない時間で、あなた一体何れだけ成長したと思ってるのよ。――自分の成長って、気が付いてないのは本人だけなのよ」

花陽「――――――」

……花陽は、成長してるの?

じっと、自分の両手を見つめます。入学したときと、なんにも変わらないように見える手のひら。横から除きこんだ真姫ちゃんは、あっ、と親指の下、赤くなった皮膚を指差しました。

真姫「擦りむいてるの?何時?」

花陽「あ、昨日、屋上で転んだときに……大丈夫だよ、別にっ」

真姫「ならいいけど………。ああ、そうね」

花陽「え?」

真姫「穂乃果ならこういうの見て言いそうよね、って思って。転んだ数も、成長の証、とか」

花陽「転んだ、数も………」

花陽は、変われたのでしょうか。μ'sに入って。みんなでいっぱい練習して、いっぱい転んで。いっぱい、ライブして。いっぱい、仲良くなって。

真姫「?まさか変わってないとでも思ったの?そんなわけ無いでしょ。この真姫ちゃんだって変わったのに、一番引っ込み思案な花陽が、変われないわけないでしょう」


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