過去ログ - 真姫「魔法少女……」さやか「ラブライブ……」
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42: ◆6Bdy8vnprAPe[sage saga]
2015/01/12(月) 23:27:09.49 ID:qzPtDS/e0



真姫「お、お邪魔するわ」



思わず少し上擦った声をあげてしまった。


意識すると途端に緊張が出て、思考が白く染まってしまう。


上条君の傍らで座り、ただ私は会話を切り出すことができずに固まってしまう。


彼はさやかから送られたクラシックの名盤を聴きながら、外を眺めていた。


真姫(あ……)


彼の右手が、彼の五指が、流れるように動いている。


それが何の動きなのか、私には直ぐに分かってしまった。


バイオリンの弦を抑える動きだ。


彼はCDを聴きながら、その音楽に合わせて自在に五指を動かしている。


滑らかで、澱みのない動作。


それは私が見ても惚れ惚れするような動きで、それだけで彼がどれ程の時間をバイオリンに費やしていたのかが理解できる。


不意に、右手の動きが止まる。


代わりに、彼の背中が小さく震えていた。


窓を眺めたままで、その表情は伺い知れない。


恭介「うっ……うぅっ……」


ただ、彼の口から漏れた声で、彼が泣いているんだと察する事ができた。


真姫「―――ねえ、上条君」


そう察すると同時に、私は彼に声を掛けていた。


何時もみたいにうだうだと考えるよりも先に、自然と口が動く。


恭介「……何ですか、西木野さん?」


涙を拭い、振り返る上条君。


彼の表情はとても見覚えのあるものであった。




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