過去ログ - 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:32:56.28 ID:EM5bJfah0
残された時間はあまり長くはありません。
時計を見て現時刻を確認したあと、ボクはスポーツバッグの帯を肩にかけて、控室を出ます。
と、すぐに立会人さんを見つけました。
ボクは迷わず駆け寄り、事情を説明して言います。
一緒に探して下さい。
そう、助けを求めました。
しかし、返答は冷ややかな物でした。
「私物の管理を怠ったお前が悪い。一人で探せ。見つからなかったら、親に連絡をして弁償させる」
まさかそんな言葉が帰って来るとは思わず、ボクは愕然とします。
少しして、体が震え始めました。
弁償、という言葉がとても怖かったんです。
まるで言葉そのものが刃のように感じられました。
そして両親に迷惑をかけてしまう事実で拍車がかかり、ふっ、と下半身の力が抜けます。
えぇ、本当に力が抜けたのです。
気付いた時、ボクは膝と両手を床につけていました。
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