過去ログ - 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」
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41:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:59:21.57 ID:EM5bJfah0
「冗談はともかく、歩けないのなら私が運ぶしかありませんね。どうぞ、遠慮なく乗って下さい」

 言い終えるのが早いか、ちひろさんはボクに背を向けて屈みました。

 背負ってどこかに連れて行ってくれるみたいです。

 とてもありがたいのですが、そこまでして貰うのは少し気が引けますね。

 少し休めば大丈夫ですよ、と言うためにボクが口を開くより早く、プロデューサーさんが動きました。

 泣き崩れた際に床に転がしたボクのスポーツバッグを拾い、ボクが抱え続けていたブーツ入りの紙袋を、ヒョイ、と持ちあげます。

「これは俺が持つよ」

「……なにからなにまですみません」

 謝罪を口にしながら、ボクはちひろさんの首に腕を回してしがみつきました。

 おんぶなんて、何年ぶりでしょうね。

 小学生の頃、お父さんにおんぶをせがまれてから嫌になった記憶があります。

 ボクがおんぶを求めたんじゃなくて、お父さんがボクをおんぶしようとねだって来たんです。

 お母さんもそうですけど、お父さんもボクを溺愛していますから。

 ボクほど可愛ければ当然ですけど。

「いえいえ」

 なんでもない風に言いながら、ちひろさんはボクの両足を持って腰をあげました。


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