過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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10:名無しNIPPER[saga]
2015/01/07(水) 18:10:11.30 ID:CL7Y8+DEo
呆然とする俺を他所に、目の前の奇妙な二人組は、俺を賑やかに責め立てる。
なぜこんなところにいるのか。
ようやく、クマの言葉の意味が、俺の脳に染み込んでくる。イコール、知らん。俺が聞きたいくらいだ。なぜ、俺はこんなところにいるのか? いや、それよりも……むしろ。

「お前たちこそ、どうして閉鎖空間の中にいるんだ?」

「ヘイサクウカン? それ、どういう―――」

こてん。と、頭を傾げた後、クマの視線がふと、俺の背後の空間に逸れる……そして、その表情が驚愕に染まった。

「あ、あわわわわわ!! キミ、後ろー!」

「きゃあっ!?」

「なっ……!」

同時に、少女……久慈川りせの声。やはりこちらも、驚愕の表情。慌てて振り返ると、そこにいたのは―――さっきの、髑髏だ。
どこまで弾き飛ばされていっていたのかは知らないが、いつの間にか、俺に再接近してきていたそいつが、今にも俺の身体に食いつこうと言わんばかりに、冷たい空気の中、かなりのスピードで、こちらへ向って突進してきている。

―――何故だろうか。その瞬間、俺の意識は鮮明に研ぎ澄まされており、精神は、奇妙なほどに落ち着いていた。
体が勝手に動く。回避行動ではない。自分の意思とは別に、体が髑髏のほうを向き、左手が持ち上がってゆく。
左手は、頭のすぐ側面で止まり……人差し指を突き出し、左のこめかみを指した。

「避けてーっ!」

「クマーっ!」

久慈川りせと、クマの声が、背後から聞こえる。しかし、俺は髑髏の突進を回避しようとしない。
それどころか、逆に、俺の精神は―――目の前の光景に立ち向かっているのだ。


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