過去ログ - 八幡「生きることは悲劇的だ」
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6:名無しNIPPER[saga]
2015/01/08(木) 01:53:40.06 ID:VWAHDgvqO
「……ふむ、今日の投書は一件だけか」

箱庭学園生徒会室。
生徒会長である黒神めだかが掲げた封筒(なぜだか犬のシールが貼ってある)を見て、室内にいる他の三人の顔には「意外」という文字が同じように浮かんでいた。

「い、一件だけですか?」

柔道部の貴公子と呼ばれている、阿久根高貴も。

「一件だけ……」

水泳部の人魚姫と呼びたい喜界島もがなも。

「なんかの間違いじゃねーのか?」

普通の普通な一般人たる人吉善吉も。

生徒会室は軽い混乱に包まれていた。

しかし、それも無理はないだろう。

なにせここ最近の生徒会の忙しさといったら筆舌に尽くしがたく、筆跡に残せないほどだったのだから。

黒神めだかの公約によって設置された目安箱に投書された依頼の達成率は驚くなかれ99パーセント。残りの1パーセントも依頼主による途中取り下げのみであり、純粋に生徒会メンバーが処理できなかった案件は存在しない。

つまり、それがどういった結果を巻き起こすかというと……人気は右肩上がりのうなぎ登り、依頼の数は日に日に増し、最終下校時刻を過ぎそうになることもここ最近は珍しくなかった(それでも過ぎたことがないというのが、この生徒会の恐ろしいところなのだが)。

メンバー全員が今日も忙しくなることを覚悟していたところに伝えられたのが冒頭の一言である。

さもありなん。


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