過去ログ - P「リセット」
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125:名無しNIPPER[saga]
2015/02/15(日) 13:13:13.84 ID:j+5aNbhV0


そこで、黒井社長は2本のボイスレコーダーを取り出し、俺に渡した。



どちらも今夜のやり取りが録音されている。
不安ならば2本とも中身を確認してみろ。
今日、貴様に今までの妨害行為を詫び、今後妨害行為を行わないことを宣言する。
それがJUPITERが私に提案してきた、JUPITERが961プロに復帰する条件だ。
……JUPITERは私の至宝だ。
私があの3人を集め、育てるためにどれだけの時間とカネと労力と情熱を費やしたか。
その3人とて、独力のみで芸能界を生き延びるのは難しい。
なにより、あの3人の惨めな姿を見るのは忍びない。
JUPITERは王者であってこそ、JUPITERなのだ。



……この人にはこの人の信念があった。
むしろ、信念があるから961プロをここまで大きくできたのか。
今まで思い違いをしていた。



……唯一、明晰な私の頭脳ですら想定できなかったのは、貴様の実力だ。765プロのプロデューサー。
新人プロデューサーであるはずの貴様が、全てにおいて私の想像を超えてきた。
まるで未来を知っているかのような先見の明。
新人とは思えないような知識量と営業能力。
そしてなにより、貴様は常にアイドルをベストコンディションに保っていた。
仮に調子を落としても、ものの数日でベストコンディションに引き上げる。
故に、765プロはここまで来れた。
他の者ならこうはいくまい。
いったい、貴様は何者だ?



……答えられなかった。
答えられるはずもなかった。



ふん、だんまりか。なら、それもいい。
帰りたまえ。765プロのプロデューサー。下でリムジンが待っている。
……ふん、金の心配などいらん。
貧乏人を酒に誘い、払わせるほど落ちぶれてはいない。
そして、貧乏人がセレブな私の心配をするなど100年早い。
セレブの酒は二日酔いなどしない。貧乏人には分からんだろうがな。



そう言われ、俺は黒井社長にボイスレコーダーを1本渡してから一礼し、その場を後にした。

今朝起きてもまったく二日酔いはなかった。
そして、夕方には冒頭のニュースだ。
今後、961プロはさらなる実力を得て立ちはだかるだろう。
望むところだ。こちらも全力で迎え討つ。




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