過去ログ - 岡崎泰葉「どんな過去であっても」
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18:名無しNIPPER[saga]
2015/01/09(金) 22:11:39.80 ID:y6sOBbmQo

 仕事を終えて、自宅に帰る。

 シャワーを浴びて、一人で晩御飯を食べて。

 自室でくつろいでいた時、ふと、本棚の隅にある分厚い背表紙に視線が行った。

 普段は全く意識することも無いそれは、何年も前に上京で実家を出た際、母から送り付けられたアルバムだ。

 食料品やら生活用品やらと一緒に実家から届けられたもの。

 送って貰った直後は色々と忙しくて、のんびり見ている暇なんて全く無くて。

 生活が落ち着いたら、今度はわざわざ見ようとも思わなくなっていて。

 結局、見たのかどうかも記憶になかった。

 そんな、普段は完全に背景と化している背表紙が目に入ったのは、泰葉との会話のことがあったからだろう。

 ――なんとなく、手に取った。

 寝るまでにはまだ時間があるし、せっかくだから、と。


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