過去ログ - 夕立「恋情は見返りを――」提督「求めない」
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663: ◆2pHIc08LV13v[saga]
2016/07/10(日) 09:35:47.75 ID:3Apg0mIp0

提督「響、何も俺は死ぬってわけじゃない。夕立を助けたいんだ」

提督「だけど、もう元のように逢うことは出来ないだろう……。ここでお別れだ」

響「お別れ……………………」

響「………………」

響「…………ふふっ。でも、もしかしたら、司令官が嘘をついているのかもしれない」

提督「俺は嘘をつけないさ」

響「それも、人類のためなのかい?」

提督「ああ。ヒトが人であるための、大事な仕事さ」

提督「そして君には、ヒトが人になるための仕事を、その願いを、託したいんだ」

響「……!!」

響「そう…………なんだね……」

提督「響……」

提督「これは命令じゃない、俺からの願いだ」

提督「どうか、どうか俺の代わりに、戦い続けてほしい……」

響「……………………」

響「私は…………」

響「私の答えは、変わらない……」

響「私は、戦い続ける」

響「司令官……」

響「あてどもない、人の、目指し続ける虚ろな願いを、私に歩ませてほしい」

提督「ありがとう」

響「……司令官」

響「私も……」

響「私も、あなたのことを、愛してる」

響「あなたは、あなたの信じる人間の在り方を、選び、どうか最後まで貫き通して」

響「私たちからすべてを奪い去らず、そしてすべてを与えずにいてくれて……」

響「本当に、本当に嬉しい……!」



少女の瞳から涙が零れる。
男はその小さな躯を強く抱き締めた。



提督「後のことは、頼んだぞ」

提督「迎えに行ってやらないといけない、困ったやつがいるんだ……」

響「うん……」

提督「どうか、ここで待っていてくれ」

提督「行ってくるよ」

響「うん!」





響(…………さよなら、司令官)



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