過去ログ - 男「一から始める」義妹「兄妹関係」
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40:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 23:14:37.04 ID:Is9am8Mh0
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図書館についた男はさっそく教材を取り出し勉強を開始した。既に春休みに入る前に渡されていた課題は終わり、今彼が行っているのは一年時の勉強の復習と二年時に行うであろう勉強の予習であった。
成績優秀、運動も目覚しい活躍を遂げている男ではあるが、実を言うとずば抜けた才能があるわけではない。所謂、コツコツとした努力を続けてできあがる秀才なのだ。
勉強は予習、復習を欠かさず行い、部活では基礎体力の向上や自身の成績を上げるためにストイックに練習に励む。
真面目に行った結果、勉強ではトップクラス。部活動もある程度の成績を上げることができた。
だが、それもあくまで上位に食い込めるというだけ。本当に才能のある人間と比較されてしまえばどうしても劣る。そう、かつての妹のような存在の前には彼は結局少しマシな凡人に成り下がる。
妹を失って以降、妹の生きられなかった人生の分までと思い、努力を続けた男ではあるが結局《才能》の前には自分はただの凡人だということを思い知らされ、いかに彼女という存在が貴重で凄い存在であったのかを年を経るごとに実感する。
そうした結果、彼にとって《才能》のあるかどうかはコンプレックスになり、同時に執着するべきものになったのだ。
友「おっ! 男じゃねえか〜。こんなところで勉強か? 相変わらず優等生だな〜お前は」
手をつけていた二年時の数学の問題の解き方に頭を悩ませていると、後ろからなんの悩みも持っていなさそうな気の抜けた声で男に話しかける少年の姿があった。
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