過去ログ - 千早「どうぞ歌ってくださいと、話しかけてきた」
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4: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:23:38.34 ID:r0J+Luue0


 千早は既にこの会社から1枚アルバムを出しており、トップ10入りしている。

 アイドルではなく、歌手として。
 ドレスを纏い、洒落た雰囲気を漂わせていた。
 歌手として成長した千早を前に俺はどんな顔をすればいいのだろうか。

 葛藤している間にスタジオのドアは開き、千早と再会した。

 千早はミキサールームからアクリル越しに歌っている。
 マイクを通して調整された声が心地良く響き渡り、歌う表情はアップテンポの局長ピッタリに笑っている。
 一年半ぶりに見る千早は少し背が高く見えた。
 澄みきった川のように流れる歌詞は、あなたと並んで歩く、それが待ち遠しくて仕方ない、と聴こえた。
 ちょうど1テイク終わったようで、千早が一息つき、こちらを向いて目が合った。

 千早の目から涙が零れた。
 あの頃の俺たちの知らない、晴れた泣き顔でドアを開け、

「プロデューサー!」

 俺の胸に飛び込んできた。




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