過去ログ - 美玲「ウチはアイドルになりたいッ!」
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7:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 17:56:47.29 ID:4edqRnTdo
「なんだ?」

「なんだじゃなくッて! ウチがアイドルとかありえないだろ…何言ってんだ…なんでもいいからどけよ!」

「ありえなくなんてない。君は可愛い。ひとを惹き付ける魅力がある」

大まじめな顔でそういう彼に少女は頬を紅潮させてわたわたした。

「なッ、なに言って……ひ、ひっかくぞッ!」

「君はアイドルをやるべきだ。俺に君の魅力をもっと見せてほしい。一度考えてみてくれ」

話し掛けたときと同じようにいきなり、それじゃ、とだけ言って彼は唐突に立ち去った。
少女はしばらく立ち尽くしていたが、時計を見て慌てて走り出した。



「美玲」

そうっと家の玄関にはいった少女は呼ばれてびくりとした。
広い玄関ホールに彼女の父親が厳めしい表情をして立っている。

「あ…ただいま帰りました。父様」

目も合わせずにへにゃりとした様子の少女はプロデューサーの前のときとは別人のようだ。
眼帯も外し、格好もビビッドなパーカーなどではなく、白いブラウスに青灰色のカーディガン。下は濃紺のロングスカートである。

「どこに行っていた?」

お行儀のいいローファーを脱ぐこともせずに少女はもじもじとした。

「ぴ、ピアノの楽譜を…買いに行っておりました」


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