過去ログ - 紬「真夜中のいちご」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:00:22.22 ID:sdjP5j9j0

目の前で電灯がぶらぶらと揺れている。

「目薬、いる?」

「ううん。平気。もうとれた」

ちょっと前から、部屋の電球の調子が悪くなってきていた。
そろそろ取り替えなくちゃね、と言いながらしばらくほったらかしだったけれど、
昨日夜帰ってきてスイッチを入れてみると、ついに灯りがつかなくなった。
そうしてやっと重い腰を上げたわたしたちは今日、新しいものを買いに出かけた。

今、その取り替え作業中。わたしはつま先を伸ばしている。
ちょっとお行儀が悪いな、と自覚しながらもコタツの上に足を乗せて。
カバーを外し、電球を掴み、捻りながら取り外す。

役目を終えて古ぼけた電球を手渡し、新しいものを左手に受け取る。
すこし触れた指は、いつものようにちょっと冷たい。

落としたりしないように気をつけながら、カチッとしっかりハマるのを確認してきゅっきゅっとひねって取り付けた。

「ちゃんと付くかな?」

「試してみようか」

スイッチ入れると、時間をおいてオレンジめいた光が輝き、部屋を照らした。
まだお昼頃だったから、それがどれくらい明るさなのか、あまり実感はなかった。




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