42:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:27:01.65 ID:sdjP5j9j0
キラキラと明るい店内の2階、いちばん端の窓際にわたしたちは座った。
10人くらいの大学生のグループが賑やかだった1階に比べ、2階はしんと静かだった。
「一度こういう喫茶店で徹夜してみたかったんだよ」なんてまるでわたしが言いそうな台詞を言っていた澪ちゃんだけど、
メニュー表を見てちょっと引きつった顔になっていた。
わたしはそれを見て我慢できずに吹き出した。
「わたしがおごろうか?」
たしかにちょっと、高いけどね。
「い、いいよ…。わたしが誘ったんだし…わたしの分はわたしが出す」
こういう変に意地っ張りなところがかわいくて、わたしはずっとニヤニヤしてた。
「…決めた」
「なに頼むの?」
「…アメリカン」
「…チョコバナナパフェ、美味しそうだよ?」
「…ダメだろ。こんな時間に食べちゃ」
「いいじゃない。今日くらい。だって、二次会よ。お酒の代わりだと思えば」
「う〜…ムギがそんなこと言うと迷っちゃうじゃないか」
それから澪ちゃんが注文を決めようとするたびにわたしが面白半分に茶々を入れて、
そうするとまた澪ちゃんが迷いだして…
……お店に入ってからかれこれ15分くらい経った頃、店員さんが様子を見にやって来た。
すこしイライラした様子の女性の店員さんに慌てた澪ちゃんがしどろもどろになっていたものだから、
代わったわたしが注文を叫んだ。
「デラックスいちごパフェふたつお願いします!」
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