62:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:41:46.17 ID:sdjP5j9j0
寮の近くのコンビニの側まで来たときに、
店を出て行く男性客が傘を差さずそのまま走っていくのを見て、
「雨、やんだみたいだな」
って澪ちゃんは言った。
「そうだね」
とだけ答えて、わたしは掴んでいた澪ちゃんの右腕を離すと、傘を下ろしてたたむ。骨が曲がってたたみにくいけれど、今度は無理に力を入れすぎないように、気をつけて。慎重に。
そのうちに、自分の右肩がしっとりと濡れていることが気がついて、
さっきまでのことは夢じゃなかったんだ、って思った。
左腕には雨に濡れた澪ちゃんの匂いが残ってるみたいで、
鼻をすんすんとさせてみると、ああ、これインクの匂いだ、って気がついた。
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