過去ログ - QB「踏まれたい!」
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4: ◆FLVUV.9phY[saga]
2015/01/15(木) 22:18:02.07 ID:+FvHVe/io

「ッ――、!」

 ようやく盾の中から取り回しやすいハンドガンを取り出した暁美ほらはキュゥべえに銃口を突き付けるが、
引き金を引く指が一瞬震え、舌打ちする。

 というのも、彼女はこれまでキュゥべえに反撃されるという経験がなかったために、
思考が追いつかず咄嗟の判断が鈍ったのである。

 乾いた発砲音が遅ればせながら響く。
 無論その弾丸はキュゥべえから少し外れ、灰色のコンクリートに黒い染みを穿つにとどまった。

 そして、キュゥべえは暁美ほむらの足元へとたどり着いたのだった。
 得体の知れないキュゥべえの行動に対して、怖々といった様子で一歩後ずさりをしようとほむらは足を持ち上げる。

 そして、その足がもう一度地を踏みしめるというその瞬間。

 ズザァッと足元に滑り込む。
 ほむらの機能性を重視したショートブーツにグニュリとした感触が伝わる。
 ただし、それは軽いもので踏みつけたというよりは、ちょうど足を押し当てたような感覚だった。

 ブーツとは基本的にヒールが高く設計されているもので、暁美ほむらが履いているものも例外ではない。
ヒール部分が高く設計されるということは、つま先部分との間に隙間が生じるということでもある。

 キュゥべえの小さな体がそのわずかな隙間に絶妙にフィットしたために、
思いのほか小さな感触だけがフィードバックされたのだった。



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