過去ログ - 澪「ずっと、あなたが好きだった。」
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18:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:39:39.64 ID:Y0jxl3IJ0
私が付き合った相手は、全員向こうから言い寄ってきたくせに、
別れを告げるのも全て相手からだった。
いや違った。
別れを告げることなく別の女と付き合いだした男もいたな。
比較的長く付き合ったこともある。
共に過ごした時間が長くなれば情が湧く。
たまには、この人となら結婚してもいいかもしれない、と思っていた男もいた。
でも相手はそうじゃなかった。一緒にいる時間が増えるほど、
相手の男は私の心の内にある空虚に気づいてしまったのだろう。
この女は自分を見ていない。そう気がついたのだろう。
自分と向き合ってくれない相手とはこれからも一緒にいられない。
その男も賢明だった。
学生時代に付き合った男と同じように、私が相手を見ていないこと、
今後もその可能性がないことを知って、離れていった。
確かに私は相手の男をきちんと見ていなかった。
今まで付き合ってきた男たち、誰一人とも向き合ってこなかった。
私は見つめていたのは、少女の頃、胸の中に宿った幻だけだと気がつき始めていた。
でもそれは幻。
現実になることはない。
「まともに」生きていくために、現実にするわけにも、いかない。
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