過去ログ - 澪「ずっと、あなたが好きだった。」
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21:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:41:32.17 ID:Y0jxl3IJ0
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そんな私の前に現れたのは高校時代の同級生、佐々木曜子だった。

恥ずかしい思い出を披露すると、高校時代の私にはファンクラブなるものが存在した。
結成に至った理由はここでは明かせない。
元来照れ屋だった私にとって、その存在は黒歴史。
彼女はその一員だった。

彼女が私に憧れの視線を向けていたことは知っていた。


あの日、高校卒業以来初めて会った彼女は、もう立派な大人の女性だった。



あれは偶然の出逢いだったのだろうか?



あの日、直前になって約束をすっぽかされた私は、
ひとりで喫茶店でコーヒーを飲みつつ本を読んでいた。
そんなときたまたま同じ店に入ってきた高校時代のクラスメイトに声をかけられるなんて。
出来過ぎた偶然じゃないだろうか。

最初、彼女のことがわからなかった。
曜子は曖昧な笑顔を見せた私の表情を見て、そのことを悟ったのだろう。
寂しそうに笑い、高校時代にクラスメイトだった佐々木曜子だと名乗った。


「私は後ろ姿を見てすぐに秋山さんだ、ってわかったよ」

「あの頃から素敵だったけど…本当にきれいになったよね」


曜子はそういって笑った。
彼女の笑顔と言葉には、普通の女友達のものとは異なる意味合いが含まれていることを、私は感じ取っていた。

「もし、よかったら…」彼女は言った。「ちょっと映画でも見に行かない?」



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